離婚の際に子供を有している場合、夫婦の一方が子供を養育していく必要があります。
養育権については、離婚の際に話し合いを行い、合意に至ればその時点で養育権の帰属が決定し、話し合いにより合意に至らなかった場合、及び協議を行うことができない場合は、家庭裁判所が定めることになります。
しかし、養育権を持たない者も、子供の親であることに変わりはありません。そのため、子供の養育義務を免れることはできません。
そのため、養育権を持つ親は、他方の親に対して、婚姻費用分担請求として、子供の養育費を請求することができます。
養育費は、常に一定の額に定まる者ではありません。
その時々の状況や、子供の成長により、必要とされる額は大きく異なってきます。
このように、養育費に変動が生じた場合は、その額を変更することができますが、変更についても、両者の協議又は家庭裁判所の審判により定められます。
尚、養育費の支払いについては、他方の親が支払いを怠り、滞りが生じる場合があります。この場合には、以下の方法により支払いを強制します。
■履行勧告
家庭裁判所は、履行状況を調査し義務の履行を勧告することができます。
■履行命令
義務の履行に滞りがある場合は、家庭裁判所は義務者の陳述を聞き、履行の命令を行います。正当な理由なく命令に従わない場合は、過料の制裁が科されます。
■家庭裁判所への寄託
義務者の申し出があれば、権利者に代わって金銭の寄託を受けることができます。
■家庭裁判所への寄託命令・調停
寄託を命じる審判があり、寄託する調停が成立する場合があります。
■強制執行
審判や調停証書は、判決と同様の効力を有するため、養育費の請求権にょり強制執行を行うことができます。
弁護士武田大輔は、大阪市北区西天満・南森町を中心に、豊中市、東大阪市、茨木市など幅広い地域に対応しております。
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子供の養育費
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