任意整理とは、裁判所を利用せずに、債権者との話し合いによって返済計画を立てて、それを実行することによって債務を整理することを言います。
任意整理の一般的な流れとしては、
①利息制限法引き直し計算
↓
②月々の返済可能額を算出
↓
③債権者に債権の一部減額を要求
↓
④債権額に応じて返済額を再計算
↓
⑤全債権者との合意
↓
⑥計画に従った返済
となります。
具体的には、
①について、利息制限法に違反している債権者がいる場合には、超過利息をカットし、改めて元利合計の計算をやり直します。
②について、本人の所得、生活状況等から必要な生活費を割り出し、月々の返済可能額を算出します。
③について、返済があまりに長期にわたらないよう、債権者に債権の一部カット要求します(ex. 一律20%カット)。
④について、各債権者の残債権額にしたがって、返済可能額を比例配分し、月々の返済可能額を改めて算出します。
⑤について、これらについて、全債権者と合意します。
⑥について、決められた計画にしたがって返済を行います。
もっとも、実務上、任意整理はあまり実効性がないと言われています。
その理由としては、まず、①利息制限法引き直し計算に債権者側が協力することは少ないことが挙げられます。計算にあたっては、債務者がいついくら借りたかを記載した取引経過表に基づいてこれを行う必要がありますが、債権者側がこれを任意に提出しないことが多いです。また、③の債権の一部カットに応じないことが多いのも、その理由の一つです。そして、①~⑤まで上手くいったとしても、⑥実際に債務者が計画通りに返済を行わないことも多く、そのために任意整理は実効性を欠くと言われています。現に、任意整理をした人の約7割がその後自己破産をしています。
弁護士 武田 大輔は、「任意整理の費用」「任意整理のメリット」「任意整理で決められた支払い期限に遅れるとどうなるか」などといった借金に関する業務を取り扱っております。大阪市(西天満、南森町)、豊中市、東大阪市、茨木市を中心に、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県、京都府でご相談を承っておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。豊富な知識と経験からご相談者様に最適な解決方法をご提案させていただきます。
任意整理
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