【就業規則の作成・見直しのリスク】
就業規則は常時10人以上の労働者(従業員)を使用する事業場(営業所や個別の支店など)において、使用者に作成を法律で義務付けられた規則です。労働時間や賃金など労働契約に関わる基本的な事項について、その最低条件を規定するものです。個々の労働者と合意して就業規則より好条件の労働契約を締結することはできますが、例え合意があったとしても就業規則を下回る労働契約は無効となります。
就業規則の効力は、原則として当該事業場で雇用された全ての労働者に及びます。そのため使用者にとっては、就業規則の作成・変更には、個々の労働者と合意することなく労働条件の最低限度を形成・変更することができるというメリットがあります。しかし、そのような強力な効力がある就業規則を使用者が意のままに変更できてしまっては労働者の権利が危ういものになってしまいます。そこで、法は就業規則の策定・変更に必要な手続きと内容について規制をかけることで、使用者が恣意的に就業規則を作成・変更できないようにしています。この規制をクリアせずに就業規則を定めてしまうと、労働紛争が発生した際に、裁判所などから就業規則が無効と判断されてしまい、会社に不利な事態に陥ってしまう危険があります。
【就業規則の見直し・変更を弁護士に依頼するメリット】
就業規則の作成・変更を弁護士に依頼することで、就業規則の内容についての助言や条文作成の代行、労働者からの意見聴取における支援、労基署への届け出といった手続きの代行などの業務をさせることができます。弁護士にこれらの業務を任せることによって、上記の規制を確実にクリアます。また、煩わしい手続きを任せることによって会社の負担を軽減させられます。
就業規則の見直し・作成を弁護士に依頼するメリット
武田法律事務所が提供する基礎知識
-
【2024年4月施行】労働条件明示ルールにおける変更点とは?
2023年3月30日に、労働基準法施行規則等の改正を内容とする「労働基準法施行規則及び労働時間等の設...
-
任意整理
任意整理とは、裁判所を利用せずに、債権者との話し合いによって返済計画を立てて、それを実行することによっ...
-
過失割合
過失割合とは、交通事故において、被害者と加害者双方が有する不注意の割合です。交通事故では、加害者に10...
-
慰謝料・損害賠償
交通事故に遭遇した場合、被害者は損害賠償請求を行います。 この損害賠償請求においては、慰謝料等を請求...
-
審判離婚
家庭裁判所が職権による判断で成立させる離婚を審判離婚といいます。 離婚の行う際にまず検討する方法は協...
-
使用者責任とは?どんな場合に認められる?
会社を経営すると、様々な責任が生じます。 その中の1つとして、従業員が他人に対して不法行為によっ...
-
示談交渉
交通事故に遭遇した際、被害者は、加害者に対し、損害賠償請求を行います。 そして、賠償請求を行うために...
-
婿養子の相続権について
「娘の夫に自分の財産を相続させるためにはどうすればよいだろうか。」 「婿養子の相続において、注意するべ...
-
離婚時に父親が親権を勝ち取ることはできる?
離婚時に父親が親権を勝ち取ることができるかといったご相談をよくいただきます。 基本的には、親権は母親が...